本書のタイトルを見て、「うんうんなるほど! 」とすぐに納得される方は少ないかもしれません。ではこちらは? 「人にとってもっとも切実な問題の一つ。それは、人間関係です。」(本書「はじめに」冒頭より)。こちらは深くうなずく方が多いのではないでしょうか。人間関係の良し悪しは生活の質を大幅に左右しますよね。本書はそのような人生の大問題を、「副詞」を鍵に乗り越えようとする一冊です。
人間関係の構築でもっとも重要なもの、それは一言でいえば「コミュニケーション能力」につきるかと思います。私たちは毎日たくさんの情報や感情をやり取りしていますが、それらは伝え方しだいで、相手が受け取る印象が大きく変化してしまいます。そんな危うい人と人とのコミュニケーションですが、「話してよかった」と思うことも多々ありますよね。豊かで誤解のないコミュニケーションのために、「副詞」に注目してみませんか。
「さあ、これからご一緒に、副詞を知る旅、ふだん無自覚に使っている副詞から透けて見える自分自身の姿を知る長い航海へと出港することにしましょう。」(本書「はじめに」より)
副詞というと、わかりにくくて地味な品詞のイメージを持つ人が多いだろう。しかしそんな人でも、じつは日々の生活の中で、驚くほどたくさんの副詞を使っている。「めっちゃ」「やっぱり」「じつは」「なるほど」「まことに」「せっかく」「あいにく」「おかげさまで」等々……。名詞、動詞、形容詞のようにSVOCのいわゆる5文型を構成する要素とはならないが、しかし副詞は単なる添え物ではない。書き手の気持ちをもっともストレートに伝える要素であり、読者は副詞に敏感に反応するのである。その選択に成功していれば共感を得られるが、失敗するとそっぽを向かれるだろう。
本書ではコミュニケーション向上の鍵となる副詞について、その分類と機能を知るとともに、使い方の勘所を、社会・文化的背景も交えて解説する。
(光文社のサイトより)
著者 | 石黒圭 |
出版社 | 光文社 (出版社の詳細ページへ) |
出版年月日 | 2023年4月19日 |
ISBNコード | 978-4-334-04660-6 |
価格 | 900円+税 |
目次 |
第1章 副詞とは何か 第2章 副詞の多用 第3章 情態副詞 第4章 程度副詞 第5章 予告副詞 第6章 検討副詞 第7章 副詞と印象 第8章 副詞と配慮 第9章 副詞と文体 第10章 副詞と社会 第11章 副詞と世代 ※ 詳細は、出版社の紹介ページをご覧ください。 |