Vol. 12-2 (2023年4月公開)
音声による発話だけでなく、視線や身振りといった体の動きも、コミュニケーションに重要な役割を果たしています。そのため、映像を記録することもあります。
「日本語日常会話コーパス(https://www2.ninjal.ac.jp/conversation/cejc.html)」の収録では、会話者の中心に全方位を撮影できる 360度カメラ(左)を置き、会話の様子を俯瞰的に撮影できる位置に脇カメラを設置しました(中央)。3枚の写真は、同僚との飲み会での会話を収録している様子です。「日本語日常会話コーパス」では、研究の可能性を広げるために映像も公開しています。映像付きの大規模日常会話コーパスは世界初の試みです。
「日本語日常会話コーパス」には、散歩など屋外での移動時の会話も収録しています。音声は一人一人が装着した個人レコーダーで録音しますが、会話者全員の様子を撮影するのは大変です。そこで、会話の状況を把握できるように、1人がウェアラブルカメラを頭部に装着して、会話者の目線で見えているものを撮影します。
録音・録画データはすぐにパソコンに保存して、収録年月日、内容などの情報を記述します。これを忘れると、どのファイルがどのデータか分からなくなってしまいます。
数が多くなる録音・録画機器やカメラのメモリーは、色分けをしたり番号を付けたりして入れ違いがないように工夫しています。