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2019.03.19 2019年03月19日 イベント報告

動画公開 : 大手町アカデミア「世界から方言が消えたなら? ―知られざる『弱小言語』の魅力」

2月7日(木)、国語研の木部暢子 教授(言語変異研究領域)が講師を務めた 大手町アカデミア 無料特別講座「世界から方言が消えたなら?―知られざる『弱小言語』の魅力」が読売新聞ビル(東京都千代田区)で開催されました。

告知後ほどなくすべての席が埋まってしまったため、残念な思いをされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回、こちらの講座を録画・編集した動画が大学共同利用機関法人 人間文化研究機構から公開されました。言語学の知識がなくても充分に楽しめる内容となっていますので、ぜひお気軽にご覧ください。

講演動画

大手町アカデミア「世界から方言が消えたなら?―知られざる『弱小言語』の魅力」

URL : https://www.youtube.com/watch?v=PMJC4TAAW1E
動画の所要時間 : 1時間42分
講師 : 木部暢子(国立国語研究所 教授・副所長)
ナビゲーター : ロバート キャンベル(国文学研究資料館 館長)
※権利の都合上、当日とは一部スライドを変更しておりますので、ご了承ください。
※動画サイズが小さくて見にくい場合は、再生中の画面にカーソルを移動していただくと、右下に「全画面表示ボタン」が出てまいります。クリックしてご覧ください。

当日のようす

大手町アカデミア 当日のようす
写真提供:大手町アカデミア

この世界から言語の多様性が失われてしまうと、いったい何が起こるのでしょうか?わたしたちは、世界がひとつの言語に統一されればずいぶん便利になると考えがちです。しかし、本当にそうでしょうか?代わりに何を失うのでしょうか?

木部暢子先生は琉球諸語や西日本方言などの調査・研究事例を、ロバート キャンベル先生はご自身のルーツであるアイルランドにおけるアイルランド語の継承事例などを語りながら、参加者に「言語を失う・引き継いでいく」とはどういうことなのかを問いかけます。

その視点は、コミュニティやアイデンティティの問題、歴史、社会のあり方へも広がっていき、言語を通して「人とは何か?」を深く考えさせられる講座となりました。

満席となった会場からは閉館時間ギリギリまでたくさんの質問が寄せられ、参加者の関心の高さがうかがわれました。

※ 今回の講座は、人間文化研究機構(以下「人文機構」)が、「大手町アカデミア」(主催 : 読売新聞東京本社、運営協力 : 中央公論新社)と連携・協力の下、人文機構が推進しています基幹研究プロジェクトの成果発表の一環として、広く一般を対象に、実施したものです。