2020年1月18日(土)、市民向け講演会「中世多摩の文字づかい―板碑と経典文字からわかること―」(主催・立川市歴史民俗資料館、共同企画・国立国語研究所)が、立川市女性総合センター・アイムを会場として開催されました。
この講演会は、国語研が位置する立川市の歴史民俗資料館と国語研が取り交わしている相互協力に関する合意書に基づくもので、今回で7回目となります。これまで立川周辺の地名、多摩地域の方言などのテーマで開催されました。
今回は、漢字・文字の表記を専門とする高田智和 准教授(言語変化研究領域)による講演が行われ、雪の舞うあいにくの天気の中27名の参加者がありました。
「武蔵国における最古の刊経」である「普済寺版」や、多摩地方に多く残る板碑の文字から、中世多摩の文字文化について探る講演に、参加者は時折うなずきつつ、熱心に聞き入っていました。「普済寺版の経典はごくローカルなものと思っていたが、日本の印刷史の中で貴重なものであることを認識した」、「身近な場所から文字の発展を考えることが出来た」などの声が聞かれ、大変好評でした。