国語研の窓

第1号(1999年10月1日発行)

国際シンポジウム報告

国立国語研究所第7回国際シンポジウム

全体会「バイリンガリズム―日本と世界の連携を求めて―」

平成11年7月25日(日) 国立オリンピック記念青少年総合センター

国内在住の外国人が増し,外国人児童生徒の公立学校での受け入れも増しています。今,学習者の母語を視野に入れた日本語教育に真剣に取り組むべき時期にあると考えて,このシンポジウムを開催しました。米国・メキシコ・カナダ・日本在住の6名の研究者による,日本語と欧米諸語という距離のある言語間の併用(バイリンガリズム)の実態や教育についての研究発表が行われました。会場いっぱいの参加者,そして,熱心な討論が,関心の高さを示したシンポジウムでした。

国立国語研究所第7回国際シンポジウム

第1専門部会「日系ブラジル人のバイリンガリズム」

平成11年7月24日(土) 国立国語研究所講堂

国外・国内の両方で,日系人の最大グループである日系ブラジル人に焦点を当てて,日本語とポルトガル語の併用の実態と日本語教育についての研究発表が行われました。

まず,ブラジルの2言語併用と日本語教育を取り上げた発表,次に日本国内に目を向けた研究発表と続きました。その後の質疑・応答の時間には,日系ブラジル人児童の日本語教育に携わる先生の切実な意見なども出され,熱気あふれる討論を重ねました。

第2専門部会「東アジアにおける日本語観国際センサス」

平成11年7月23日(金) 国立国語研究所講堂

平成9年から10年にかけて,国立国語研究所が中心となって世界28か国で日本語の現状を客観的に把握するための国際比較調査を実施しました。調査結果を見ると,環太平洋地域の多くの国々では,各国の母語,英語に次いで日本語が重要と思われていることがわかりました。このような日本語観国際センサスを踏まえて第2専門部会では中国,韓国,台湾,および一部に漢字文化圏をもつシンガポールを対象に,各国における日本語・日本語教育事情を中心に討議を重ねました。

第3専門部会「学校教育における言語の教育と学習」

平成11年8月21日(土) 国立国語研究所講堂

この会は,学校教育での言語教育,主として日本語学習を必要とする児童・生徒に関する問題を考えることが課題です。本年度は,特に高校における日本語教育に焦点を当てました。この問題を多角的な観点からとらえるために,韓国の高校と日本人学校,日本人学生の日本語力育成を行っている国立大学,インターナショナルスクールや単位制高校からのお話を交えて,高校の先生約50名を中心に,分科会形式で情報交流を行いました。

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