国語研の窓

第28号(2006年7月1日発行)

『日本語ブックレット2004』紹介

『日本語ブックレット2004』:http://www.ninjal.ac.jp/archives/nihongo_bt/2004/

Webブラウザで閲覧できます。また,PDF版をダウンロードして閲覧することもできます。
なお,文献目録(Excel形式で作成)は,ダウンロードして御利用ください。

『日本語ブックレット2004』01

『日本語ブックレット』は,日本語に関する動向や資料を分かりやすい形で広く提供することを目指して編集したものです。平成15年度より始めた試作・検討を経て,17年度より毎年,電子版として定期刊行することとなりました。

今回刊行した『日本語ブックレット2004』は,平成16年(2004年)の日本語をめぐる動きをまとめたものです。日本語本・総合雑誌・新聞記事といった資料をもとに,第1部〈本編〉では全体の動向を,第2部〈文献目録〉では日本語に関する図書・記事のデータを掲載しています。

なお,第1部では,これら3種類の資料それぞれについて,2004年1年間の日本語をめぐる状況・傾向を大まかにとらえ(概観),その中からトピックを取り上げて,さらに詳しく述べています。また,それぞれのトピックに関係する図書や記事の情報を,第2部〈文献目録〉から抽出して,関連文献情報として併せて掲載しています。

それでは,実際に2004年の動向としてどのような点が注目されたかを,第1部で見ていきましょう。

まず日本語本では,北原保雄編『問題な日本語 どこがおかしい?何がおかしい?』(大修館書店)など,翌年にかけ社会一般で大きな反響を呼ぶようなベストセラーが登場しました。また,目立ったテーマとしては「地名に関する本」「言語学の入門書」などを,精力的な活動を見せた著者としては齋藤孝氏,阿辻哲次氏らを挙げることができます。

総合雑誌では,医療現場での医師-患者間の対話や,文章を書く技術など,〈コミュニケーション〉の分野に関する記事が豊富に見られました。これとも関連する,ケータイやパソコンなどの情報メディアを扱った〈言葉と機械〉や,さらに〈語彙(ごい)〉〈国語教育〉〈英語学習〉といった分野の話題も多く取り上げられました。

新聞では,「平成の大合併」に伴う新しい自治体名や,人名用漢字の追加,国立国語研究所による「外来語」言い換え提案,子どもの「学力低下」をめぐる動き,さらに総合雑誌とも共通する,コミュニケーションのあり方や早期英語教育の是非といった話題が目立っています。

本年度中には,首都圏の若い女性を中心とした「方言ブーム」や,秋のテレビ番組改編時における「日本語クイズ番組ブーム」など,2005年の日本語をめぐる社会の動きを取り上げた『日本語ブックレット2005』を刊行予定です。

この 『日本語ブックレット』 が日本語に関する情報源の一つとして皆様の言語生活に役立つものとなるよう,今後改良を重ねていく所存です。

(新野 直哉)

『日本語ブックレット2004』02

○国立国語研究所編『国語年鑑』(大日本図書)では,日本語に関する研究の動向・文献目録等を紹介しています。
  http://www.ninjal.ac.jp/publication/catalogue/kokugo_nenkan/

○国立国語研究所の「ことばに関する新聞記事データベース」では,1949年~2004年の記事見出し情報を検索できます。
  http://bibdb.ninjal.ac.jp/sinbun/data/

『国語研の窓』は1999年~2009年に発行された広報誌です。記事内のデータやURLは全て発行当時のものです。