今、若い人を中心にその良さが見直されている各地の方言。しかし地域によっては、若い人に昔ながらの方言が通じなくなったという声が聞かれます。失われつつある各地の方言を調査し、次世代に引き継ぐための取り組みが、国立国語研究所で行われています。
8月27~28日、国立国語研究所の木部暢子 教授(言語変異研究領域)ほか18名の研究者たちが青森県八戸市鮫地区を訪れました。目的は南部弁の方言調査です。
地域に住む南部弁の話し手5名と対話をしながら、単語やアクセント、イントネーションなどの聞き取りを行い、記録していきます。そこから日常会話で使われる単語を集めた辞書や文法書、日常会話集といった資料を作っていきます。根気のいる地道な作業です。話し手の年齢はすでに70~80代。地域の人の協力を得ながら、「こどもたちに方言を話してもらうための資料を残したい」と各地で調査を続けています。
南部弁調査の結果は報告書にまとめ、2020年には国語研のサイトで公開される予定です。
※新聞記事がご覧になれない地域の方は、下記のリンク先をご覧ください。『デーリー東北』の新聞記事は無料公開されています。
掲載紙 | 『東奥日報』(2019年9月1日 朝刊 P14) |
記事タイトル | 南部弁次世代に継承――日常会話集め会話集作成へ(新聞版) 南部弁を次世代に 国語研が八戸で方言調査(WEB版) |
URL | Web東奥・有料記事(www.toonippo.co.jp/articles/-/241145) |
掲載紙 | 『デーリー東北』(2019年8月30日 ) |
記事タイトル | 方言保存へ 南部弁調査 ――八戸・鮫で 国立国語研究所(新聞版) 「南部弁消えさせない」国立国語研究所が単語やイントネーション調査(WEB版) |
URL | デーリー東北 DIGITAL・無料(www.daily-tohoku.news/archives/21931) |
登場する 研究者 |
木部暢子 (言語変異研究領域)ほか |